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久々に読んだ『十二国記』シリーズ、うん、心の背筋が伸びました

 個人の心の葛藤は、なかなか他人には分かるものではないと、『十二国記』を読むたびに思いますの。
 綱渡りのような葛藤し、そして、どちらを選択しても墜ちてしまう。この葛藤の様子を知らない第三者は、やはり、結果だけを見るしかないので結果の悪さに一瞥をくれるだけになるのだろうけれど。それでも、万人に理解されずとも、一番伝えたい人、それがわずか一人だけであったとしても伝わればそれでいい。解り合えた瞬間があればそれでいい。

 でも、実際そうなのかな。自分自身も皆に好かれたいなんて周りを気にする思春期特有の考えなどは、とうに忘却の彼方。(←←これ、おばさん化現象といいますのcoldsweats01)やはり、今では数名の自分を理解してくれる人に真摯に接していければ、それでいいかなと思っていますの。

 そう、それで『十二国記』、ふわっと終わるのは『図南の翼』だけかなぁ。今回、新しく読んだのは『丕諸の鳥』だったのですが、シリーズ(番外編的な小さなお話を含めて)を重ねるにつれて「疑念や後悔や葛藤→苦渋の決断→真に得られた理解者と、困難な道程とは分かっているが敢えて進んでいくべく一歩を踏み出そうとしている」が濃くなってくるようで。ただ、物凄く主観的な書き方になってしまうけれど、この区切りのつけ方、今の自分の年齢や気持ちにすごく合っていて、気持ちが好いのです。

 そう、今は遠くに見える小さな輝きだけれども、ひとつひとつの困難を乗り越えていけば、それは眩い輝きとなって皆を包んでくれるだろうという、先の明るさを含んでいる物語の一区切り。モチベーションの高い状態での一区切り。このような一区切りの連続で人生紡げたら幸せですの。このupup気持ちを持続させるために、時々読み返してしておりますの。

 この『丕諸の鳥』は『十二国記』世界の設定、更に細部までに到っています。今の言葉で言うなら儀礼式典を執り行うための、しかも、その式典のうちの一つに携わる役職の設定です。キッチリと役職名、役割が描かれていました。さすがですぅ。
 その役職についている人物の役職に取り組む心持を通して、そう古くはない慶国の興亡、慶国へ(新王へ)の失望と期待というものが読む側に伝わります。

 常々思うことに、短い台詞が琴線に触れます。近代の文学作品に比べると台詞は多いですが、ライトのベルのように台詞の掛け合い率が高いわけではないので、台詞の一つ一つが重みがあるのです。
 『忘れがたいものを見せてもらった。……礼を言う』
 陽子の玉座に着くまでの道程、玉座に着いてからの一山を先に読んで知っている上で、丕諸の心のうちを読み進めてきた時、この台詞が「丕諸と慶国」「慶国と陽子」を繋いだと、思わず目頭熱くなりましたの。

 そう、市民は市民の感じ方で考え他を評価する。役人もそれぞれの階級や職の内容にに見合った感じ方で他を評価する。王様は王様の立場に見合った考え方をしなければならない。その、内面は推し量るしかないのだけれど、接点がある限りはそれが好い繋がりであると嬉しい。それは、物語の中でも現実の生活でも。

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コメント

こんにちわhorse
いつもポチありがとうございます。
ネタをばらさずの感想有難うございましたsmileこびとさんの十二国への愛情がヒシヒシと伝わってきたし、なんだか色々考えさせられて私ちょっとジ~ンときてしまいましたweep
私もたまに読み返します。そして何度読んでも素晴らしいshine陽子が自分の駄目なところもわかっていつつ、周りからの支えや後押し、自分自身でだしていく答え、強く大きくなっていく姿が好きです。何年たっても色あせない世界ですねcafe
ホントいい本に出会えてよかったですよね~japaneseteaこびとさんの感想読んでまた読みたくなってしまいました~smile

投稿: クロガネ | 2011年1月30日 (日) 22時50分

クロガネ様
コメントありがとうございますheart04
『十二国記』の素晴らしさについて、話が通じる方と出会えて嬉しい限りですhappy02shine

本当に、この『十二国記』は、生きる姿勢とか、ものの考え方とか、心に訴えてくるものがあり、憧れてしまう登場人物も多いですぅshine
陽子、最初はバリバリ今時の女子高生思考だったですのにね。だからこそ、自分自身と向き合えれば、人間変わっていけると勇気が湧いてくるですの。難しいことだろうけれど、何だか、希望の灯のように感じてしまいますのconfident

投稿: こびとさん | 2011年1月31日 (月) 22時53分

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